改善基準告示 数字まとめ
【バス運転者・2024年4月改正対応】

運行管理者(旅客)試験の最頻出テーマを1ページで暗記
最終更新日:2026年8月2日
📌 このページについて 改善基準告示(自動車運転者の労働時間等の改善のための基準)は、運行管理者(旅客)試験で毎回必ず出題される最重要テーマです。このページでは、バス運転者に適用される数値を表で整理しました。数字を正確に覚えるだけで、労働基準法分野の得点が安定します。
⚠️ 2024年4月改正に注意!
改善基準告示は令和4年12月に改正され、令和6年(2024年)4月1日から新基準が適用されています。古い参考書やサイトには改正前の数値(1日の最大拘束時間16時間など)が載っていることがあります。現在の試験は改正後の数値で出題されるので、必ずこのページの数値で覚えてください。

📖まず用語の定義から

用語意味
拘束時間始業時刻から終業時刻までの時間。労働時間だけでなく休憩時間(仮眠時間を含む)も含む、会社に拘束されるすべての時間。
休息期間勤務と次の勤務の間の時間。睡眠や生活のために労働者が自由に使える時間。休憩時間とは全く別物。
拘束時間・休憩時間・休息期間の関係 始業から終業までが拘束時間で、その中に労働時間と休憩時間が含まれ、終業から翌日の始業までが休息期間であることを示した図 1日の流れで見る3つの時間 拘束時間(始業〜終業) 休息期間 労働時間 休憩 労働時間 自由に使える 始業 終業 翌日の始業 拘束時間 = 労働時間 + 休憩時間(仮眠を含む) 原則13時間以内・最大15時間 休息期間 = 勤務と勤務の間の自由な時間 継続11時間以上が基本・継続9時間を下回らない
図1:休憩は拘束時間の「中」、休息は拘束時間の「外」。ここが最大の区別点。
4コマ休憩と休息 ─ 1文字違いで別物
1
首をかしげる新人ドライバー
新人ドライバー改善基準告示の「休憩」と「休息」って、
同じ意味じゃないんですか?
2
指を立てて指摘する運行管理者
運行管理者まったくの別物だ。
試験でもわざと入れ替えて出題されるぞ。
3
驚く新人ドライバー
新人ドライバー1文字違うだけなのに……
どう区別すればいいんですか?
4
指を立てて説明する運行管理者
運行管理者休憩は勤務の「途中」、休息は勤務と勤務の「間」だ。
休憩は拘束時間に含まれる。休息は拘束時間ので、次の勤務まで自由に使える時間
ここさえ押さえれば混同しない。
🎯 覚え方休憩=拘束時間の「中」/休息=拘束時間の「外」
拘束時間 = 労働時間 + 休憩時間(仮眠を含む)。休息期間は勤務終了から次の勤務開始までの時間で、バス運転者は継続11時間以上を基本とし、継続9時間を下回らないことが必要です。
ひっかけ注意:「休憩」と「休息」は試験で意図的に入れ替えて出題されます。休憩=勤務の途中、休息=勤務と勤務の間、と区別しましょう。

🎯最重要数値 早見表(これだけは絶対暗記)

項目数値
1年の拘束時間3,300時間 以内(原則)
1ヵ月の拘束時間281時間 以内(原則)
1日の拘束時間原則 13時間・上限 15時間
1日の休息期間継続 11時間 以上が基本・下限 継続 9時間
運転時間(2日平均)1日あたり 9時間 以内
運転時間(4週平均)1週あたり 40時間 以内
連続運転時間4時間 以内(中断は合計 30分 以上・1回連続 10分 以上)

🗺️改善基準告示の全体像(図解)

数字を丸暗記する前に、どの単位で何が規制されているかを押さえると混乱しません。改善基準告示は「年→月→日→運転」という4つの階層で運転者を守る仕組みになっています。

改善基準告示の規制の全体像 1年3300時間、1ヵ月281時間、1日13時間から15時間、休息期間11時間、運転時間2日平均9時間、連続運転4時間という階層構造を示した図 大きい単位から小さい単位へ、4段階で規制される 1年 拘束 3,300時間 以内 労使協定で3,400時間まで 1ヵ月 拘束 281時間 以内 労使協定で294時間まで(年6ヵ月) 1日 拘束 原則13時間・最大15時間 14時間超は週3回までが目安 勤務終了後 休息11時間(下限9時間) 運転 時間 2日平均 1日9時間 以内 4週平均 1週40時間 以内 連続運転 4時間以内(中断30分以上) ☝ 全部を同時に満たす必要がある 1日13時間を守っていても、月281時間を超えれば違反。 拘束時間がセーフでも連続運転4時間超なら違反になる。
図2:改善基準告示の4階層。試験ではこのうち複数を同時に判定させる問題が出る。
👉 試験ではここが問われる
図表問題では、1つの運行表について拘束時間・運転時間・連続運転時間を別々に判定させます。「拘束時間は基準内だが連続運転時間が違反」というパターンが定番なので、1つ合格しても他を必ず確認する癖をつけてください。
改善基準告示とは 正式名称は「自動車運転者の労働時間等の改善のための基準」(厚生労働大臣告示)。労働基準法だけでは規制が難しい拘束時間・休息期間・運転時間について、自動車運転者の業務特性を踏まえた基準を定めたものです。バス・トラック・タクシーで基準が分かれており、運行管理者(旅客)試験で問われるのはバス運転者の基準です。

📅1年・1ヵ月の拘束時間

原則労使協定による延長(貸切バス等乗務者※)
1年3,300時間 以内3,400時間 以内
1ヵ月281時間 以内294時間 まで(1年のうち6ヵ月まで)

延長する場合でも、281時間を超える月が4ヵ月を超えて連続してはいけません

※貸切バス等乗務者=貸切バスの運転者、高速バスの運転者、乗合バス運転者(一時的な需要に応じて追加的に運行を行う営業所の運転者)など。

💡 覚え方「ニッパチイチ(281)で サンサンマルマル(3,300)」— 延長しても294・3,400、超過は連続4ヵ月まで・年6回まで。

【選択制】52週・4週平均1週の基準

2024年改正で、「1年・1ヵ月」の基準か「52週・4週平均1週」の基準のどちらかを選択できるようになりました。

原則労使協定による延長
52週3,300時間 以内3,400時間 以内
4週平均1週65時間 以内68時間 まで(52週のうち24週まで、65時間超は連続16週まで)

1日の拘束時間と休息期間

項目数値
1日の拘束時間(原則)13時間 以内
1日の拘束時間(上限)15時間(延長する場合の最大)
14時間超の回数週3回までが目安(できるだけ少なく)
1日の休息期間継続 11時間 以上を基本とし、継続 9時間 を下回らない
ひっかけ注意:改正前の最大拘束時間は「16時間」でした。現在は15時間です。古い数値で出題される選択肢は誤りです。また「1日」とは始業時刻から起算した24時間のことを指します。
💡 覚え方「イサン(13)はイチゴ(15)まで、休息はイイ(11)けどクー(9)は切るな」

🚌運転時間・連続運転時間

項目数値
運転時間(2日平均)1日あたり 9時間 以内
運転時間(4週平均)1週あたり 40時間 以内
運転時間の延長(貸切バス等乗務者・労使協定)52週の総運転時間 2,080時間 を超えない範囲で、52週のうち16週まで、4週平均1週 44時間 まで
連続運転時間4時間 以内
運転の中断合計 30分 以上(1回につき連続 10分 以上で分割可)

高速バス・貸切バスの高速道路の実車運行区間では、連続運転時間はおおむね2時間までとするよう努める必要があります。

連続運転時間と中断のルール 運転を4時間以内で区切り、その間に合計30分以上の中断を入れる必要があること、1回の中断は連続10分以上でなければ分割して数えられないことを示した図 ○ 正しい例:4時間の間に合計30分以上の中断 運転 1時間30分 15分 運転 1時間 15分 運転 1時間30分 → 運転の合計4時間、中断の合計30分。1回あたりも10分以上なのでOK ✕ 誤りの例:5分の中断は数に入らない 運転 2時間 5分 運転 2時間 30分 → 5分の中断は「連続10分以上」を満たさないため中断として認められない。   運転4時間が連続したことになり違反 中断のルール:合計30分以上/1回につき連続10分以上 高速道路の実車運行区間はおおむね2時間までとするよう努める
図3:連続運転時間の中断。10分未満の細切れ休憩は中断として数えられない。
ひっかけ注意:「2日平均」は特定日の前日との平均・翌日との平均の両方が9時間を超えた場合に違反となる判定方法が図表問題で頻出です。片方だけ超えても違反にはなりません。

📋特例の数値まとめ(頻出)

① 分割休息の特例

項目数値
分割された休息期間(1回あたり)継続 4時間 以上
合計11時間 以上
分割数2分割まで(3分割以上は不可)
頻度一定期間(1ヵ月を限度)の全勤務回数の 2分の1 まで

② 2人乗務の特例(身体を伸ばして休息できる設備がある場合)

項目数値
拘束時間の延長19時間 まで
休息期間の短縮5時間 まで
車両内ベッド等がある場合(労使協定)拘束 20時間 まで延長・休息 4時間 まで短縮可

③ 隔日勤務の特例

項目数値
2暦日の拘束時間21時間 以内
勤務終了後の休息期間継続 20時間 以上
仮眠を与える場合の延長夜間4時間以上の仮眠で、2週間に3回まで 24時間 まで延長可
2週間の拘束時間126時間 以内

④ フェリー特例

フェリー乗船時間は原則として休息期間として取り扱います。減算後の休息期間は、フェリー下船時刻から勤務終了時刻までの時間の2分の1を下回ってはいけません。

⑤ 休日労働

休日労働は2週間に1回が限度。かつ、休日労働によって拘束時間の上限を超えてはいけません。

🌀予期し得ない事象への対応(2024年改正の新設)

事故・故障・災害など、通常予期し得ない事象に遭遇して遅延が生じた場合、客観的な記録が認められる場合に限り、その対応に要した時間を以下の3つから除外できます。

除外できるもの除外できないもの
1日の拘束時間
運転時間(2日平均)
連続運転時間
1ヵ月・1年の拘束時間
休息期間(勤務終了後は通常どおり継続11時間基本・9時間下限が必要)
ひっかけ注意:「予期し得ない事象への対応時間は休息期間も短縮できる」という選択肢は誤りです。除外できるのは上記3つのみで、勤務終了後の休息期間は通常どおり必要です。

🔍違反判定のしかた(図解)

試験では運行表を見て違反の有無を判定する問題が出ます。特に「2日平均の運転時間」の数え方は独特なので、図で理解しておきましょう。

2日平均の運転時間 ─ 「両方超え」で初めて違反

4コマ2日平均の運転時間 ─ 片方だけならセーフ
1
首をかしげる新人ドライバー
新人ドライバー特定日の運転時間が10時間でした。
9時間を超えているので、これは違反ですよね?
2
指を立てて指摘する運行管理者
運行管理者早合点するな。
その日単体では判断しない。前日と翌日を見るんだ。
3
驚く新人ドライバー
新人ドライバー前日は8時間、翌日は10時間でした。
前日との平均は9時間、翌日との平均は10時間です。
4
親指を立てる運行管理者
運行管理者なら違反ではない
前日との平均・翌日との平均の両方が9時間を超えたときだけ違反だ。
片方だけならセーフだぞ。
🎯 判定の手順① 特定日と前日の運転時間を平均する
② 特定日と翌日の運転時間を平均する
①②の両方が9時間を超えていたら、特定日が違反
特定日が10時間でも、前日か翌日のどちらかが短ければ違反になりません。
2日平均の運転時間の判定方法 特定日の前日との平均と翌日との平均の両方が9時間を超えた場合にのみ違反となることを、具体例で示した図 判定ルール:特定日を挟む2つの平均が「両方とも」9時間超で違反 例1:違反にならない 前日 8時間 特定日 10時間 翌日 10時間 前日との平均=(8+10)÷2=9時間 → 超えていない 翌日との平均=(10+10)÷2=10時間 → 超えている → 片方だけなので違反にならない 例2:違反になる 前日 10時間 特定日 10時間 翌日 9時間30分 前日との平均=10時間 → 超えている 翌日との平均=9時間45分 → 超えている → 両方超えているので特定日が違反
図4:2日平均の判定。特定日の前後それぞれで平均を取り、両方が9時間超のときだけ違反。
👉 判定の手順
① 特定日と前日の運転時間を平均する
② 特定日と翌日の運転時間を平均する
①②の両方が9時間を超えていたら、特定日が違反
特定日が10時間でも、前日か翌日のどちらかが短ければ違反にならない、というのがポイントです。

判定するときのチェック順

  • まず1日の拘束時間(始業から終業まで。休憩・仮眠も含む)が13時間以内か、超えるなら15時間以内か
  • 次に休息期間が継続11時間以上あるか、少なくとも9時間を下回っていないか
  • 連続運転時間が4時間を超えていないか、中断が合計30分以上(1回10分以上)あるか
  • 2日平均の運転時間が9時間以内か
  • 最後に1ヵ月・1年の拘束時間の累計
💡 チェックの順番は「大→小」ではなく「小→大」 図表問題は1日〜数日分の表しか出ないので、1日の拘束時間・連続運転から見るのが速いです。月・年の累計は別問題として出ることが多く、混ぜて考えると時間を浪費します。

🔄2024年改正 新旧対照表

古い教材で覚えてしまった数字を上書きするための対照表です。左の数値が出てきたら誤りの選択肢だと判断できます。

項目改正前(〜2024年3月)現行(2024年4月〜)
1日の最大拘束時間16時間15時間
拘束時間延長の回数制限15時間超は週2回以内14時間超は週3回までが目安
休息期間継続8時間以上継続11時間以上が基本・9時間を下回らない
1ヵ月の拘束時間4週平均1週65時間(月281時間相当)のみ1ヵ月281時間/4週平均1週65時間の選択制
4週平均1週の上限(延長時)71.5時間68時間
分割休息(1回あたり)継続4時間以上継続4時間以上(変更なし)
分割休息(合計)10時間以上11時間以上
連続運転の中断合計30分以上(1回おおむね連続10分以上)合計30分以上(1回連続10分以上)
予期し得ない事象規定なし新設
⚠️ 特にこの3つが狙われます
①最大拘束時間は16時間ではなく15時間、②休息期間は8時間ではなく11時間基本・9時間下限、③分割休息の合計は10時間ではなく11時間。市販の古い問題集をそのまま使うと、この3つで誤答を覚えてしまいます。

✏️試験直前の総チェック(穴埋め形式)

以下の数字がすべて即答できれば、改善基準告示は完成です。

問い答え
1年の拘束時間は原則何時間以内?3,300時間
1ヵ月の拘束時間は原則何時間以内?281時間
労使協定で1ヵ月何時間まで延長できる?(年何回まで?)294時間(年6回)
1日の拘束時間の原則と上限は?原則13時間・上限15時間
14時間を超えてよいのは週何回までが目安?週3回
1日の休息期間の基本と下限は?基本 継続11時間・下限 継続9時間
2日平均の運転時間は1日何時間以内?9時間
連続運転時間は何時間以内?中断は?4時間以内・合計30分以上(1回連続10分以上)
分割休息は1回何時間以上・合計何時間以上?1回継続4時間以上・合計11時間以上
隔日勤務の2暦日拘束時間と休息期間は?21時間以内・継続20時間以上

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