運行管理者(旅客)試験の
労働基準法から、
標準レベルの27問を掲載しています。
各問題には正解と詳しい解説を付けているので、答え合わせをしながら読み進められます。
法令改正にも随時対応しており、2024年4月の改善基準告示改正、2025年4月の継続検査に関する改正なども反映済みです。
問題を
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📖 労働基準法のポイント
法定労働時間と休日
法定労働時間は1日8時間、1週40時間。毎週少なくとも1日(又は4週間に4日以上)の休日が必要です。時間外労働には36協定の締結・届出が必要です。
改善基準告示の数値(頻出!)
【1日の拘束時間】原則13時間以内、最大15時間(14時間超は週3回まで)。【1ヵ月の拘束時間】原則281時間以内・1年3,300時間以内(4週平均を用いる場合は1週間あたり65時間以内・52週3,300時間以内)。労使協定を締結した場合は1年について6ヵ月まで1ヵ月294時間・1年3,400時間まで延長できます(4週平均の場合は52週のうち24週まで1週68時間・52週3,400時間)。【休息期間】継続11時間以上を基本、9時間を下回らない。【1日の運転時間】原則9時間以内(2日平均)。【連続運転時間】4時間以内(4時間ごとに合計30分以上の休憩)。
問1
改善基準告示の「予期し得ない事象」への対応時間の取扱いとして正しいものは?
- A1日の拘束時間、運転時間(2日平均)、連続運転時間から除くことができる正解
- B1ヵ月の拘束時間からのみ除くことができる
- C休息期間を短縮できる
- D除くことは一切できない
正解A
解説2024年4月改正で新設されました。①車両の予期せぬ故障、②乗船予定のフェリーの欠航、③災害・事故による道路の封鎖や渋滞、④警報発表時の異常気象への遭遇が対象で、その対応時間を1日の拘束時間・運転時間(2日平均)・連続運転時間から除くことができます。ただし勤務終了後は通常どおりの休息期間(継続11時間以上を基本、9時間を下回らない)が必要で、運転日報に加えて公的機関のホームページ情報等の客観的な記録が必要です。他の選択肢(1ヵ月の拘束時間からのみ除くことができる/休息期間を短縮できる/除くことは一切できない)はいずれも法令等の定めと異なります。
問2
バス運転者の1ヵ月の拘束時間の上限は?
- A260時間
- B275時間
- C281時間正解
- D320時間
正解C
解説原則281時間以内です。4週平均を用いる場合は1週間あたり65時間以内となります。他の選択肢(260時間/275時間/320時間)は法令が定める数値と異なります。近い数字を並べて迷わせるのが典型的な出題形式です。
問3
月60時間超の時間外労働の割増率は?
- A25%以上
- B35%以上
- C50%以上正解
- D75%以上
正解C
解説1ヵ月60時間を超える時間外労働の割増賃金率は50%以上です。60時間以内の部分は25%以上、休日労働は35%以上、深夜労働は25%以上と、それぞれ率が異なるので整理して覚えてください。
問4
1日の運転時間の限度は?
正解C
解説原則9時間以内です。運転時間は「2日を平均し1日当たり9時間以内」「4週を平均し1週当たり40時間以内」が基準です。2日平均は特定日の前日との平均・翌日との平均の両方が9時間を超えたときに違反となります。他の選択肢(7時間/8時間/10時間)は法令が定める数値と異なります。近い数字を並べて迷わせるのが典型的な出題形式です。
問5
バス運転者の1日の最大拘束時間は?
- A14時間
- B15時間正解
- C16時間
- D18時間
正解B
解説1日の拘束時間は原則13時間以内で、延長する場合の上限は15時間です。14時間を超える回数は1週間について3回までが目安とされています。改正前の最大16時間・15時間超は週2回以内という数値は現行では誤りなので、古い教材で覚えないよう注意してください。
問6
分割休息の特例の要件は?
- A合計6時間以上で分割可
- B1回継続4時間以上・合計11時間以上・2分割まで正解
- C1回継続3時間以上で合計10時間以上
- D分割不可
正解B
解説2024年4月改正により、分割休息は1回継続4時間以上、合計11時間以上、2分割までです。他の選択肢(合計6時間以上で分割可/1回継続3時間以上で合計10時間以上/分割不可)はいずれも法令等の定めと異なります。
問7
産前の休業は出産予定日の何週間前からか?
正解B
解説6週間前(多胎妊娠は14週間)です。産前は出産予定日の6週間前(多胎妊娠は14週間前)から請求により休業できます。産後は8週間就業させてはならず、6週間経過後に本人が請求し医師が支障ないと認めた業務には就かせられます。
問8
賃金支払いの5原則に含まれないものは?
- A通貨払い
- B直接払い
- C毎月1回以上
- D成果払い正解
正解D
解説5原則は通貨・直接・全額・毎月1回以上・一定期日です。賃金支払いの5原則は、通貨払い・直接払い・全額払い・毎月1回以上払い・一定期日払いです(労働基準法第24条)。
問9
中間搾取の禁止とは?
- A会社が利益を得ること
- B他人の就業に介入して利益を得ること正解
- C副業をすること
- D設備投資すること
正解B
解説他人の就業に介入して利益を得ることは禁止です。法律に基づいて許される場合のほか、業として他人の就業に介入して利益を得てはなりません(労働基準法第6条)。他の選択肢(会社が利益を得ること/副業をすること/設備投資すること)はいずれも法令等の定めと異なります。
問10
強制労働の禁止で正しいものは?
- A36協定に基づく時間外労働も強制労働にあたる
- B暴行等により意思に反して労働を強制することの禁止正解
- C本人の同意があれば残業も強制労働にあたらない
- D深夜労働は本人の同意があっても強制労働となる
正解B
解説暴行、脅迫等による労働の強制は禁止です。使用者は、暴行、脅迫、監禁その他精神又は身体の自由を不当に拘束する手段によって、労働者の意思に反して労働を強制してはなりません(労働基準法第5条)。他の選択肢(36協定に基づく時間外労働も強制労働にあたる/本人の同意があれば残業も強制労働にあたらない)はいずれも法令等の定めと異なります。
問11
2日平均の1日あたり運転時間の限度は?
正解C
解説2日平均で1日あたり9時間以内です。運転時間は2日を平均し1日9時間以内、4週を平均し1週40時間以内です。2日平均は特定日の前日との平均・翌日との平均の両方が9時間を超えたときに違反となります。他の選択肢(7時間/8時間/10時間)は法令が定める数値と異なります。近い数字を並べて迷わせるのが典型的な出題形式です。
問12
休日労働に対する割増賃金率は?
- A25%以上
- B30%以上
- C35%以上正解
- D50%以上
正解C
解説休日労働は35%以上の割増賃金が必要です。割増賃金率は、時間外労働25%以上(1ヵ月60時間超は50%以上)、深夜労働25%以上、休日労働35%以上です。
問13
労働条件の明示で書面で交付しなければならない事項は?
- A福利厚生の内容
- B賃金・労働時間等の重要事項正解
- C社内行事の予定
- D昇進の条件
正解B
解説賃金、労働時間、就業場所等の重要事項は書面で明示します。労働契約の締結に際し、賃金、労働時間、就業の場所・業務、契約期間、退職に関する事項などを書面(本人が希望すれば電子メール等でも可)で明示しなければなりません。他の選択肢(福利厚生の内容/社内行事の予定/昇進の条件)はいずれも法令等の定めと異なります。
問14
時間外労働が月45時間を超えることができるのは年間何回までか?
正解B
解説限度時間である月45時間を超えられるのは年6回までです。一般の業種では年720時間・複数月平均80時間以内等の上限がありますが、自動車運転者は年960時間の上限が適用されます。他の選択肢(3回/9回/制限なし)はいずれも法令等の定めと異なります。
問15
年次有給休暇を10日以上付与された労働者に対する使用者の義務は?
- A特になし
- B年5日の有給休暇を確実に取得させること正解
- C全日数を取得させること
- D買い取ること
正解B
解説年5日の有給休暇を確実に取得させなければなりません。6ヵ月間継続勤務し全労働日の8割以上出勤した労働者には10日の年次有給休暇を与えます。付与日数が10日以上の労働者には年5日の時季指定義務があります。他の選択肢(特になし/全日数を取得させること/買い取ること)はいずれも法令等の定めと異なります。
問16
使用者が労働時間を延長する場合の上限(原則)は月何時間か?
- A30時間
- B45時間正解
- C60時間
- D80時間
正解B
解説原則として月45時間、年360時間が上限です。労働基準法上の使用者とは、事業主又は事業の経営担当者その他その事業の労働者に関する事項について事業主のために行為をするすべての者をいいます。
問17
バス運転者の1ヵ月の拘束時間について、労使協定により延長できる上限は?
- A281時間
- B294時間正解
- C300時間
- D320時間
正解B
解説1ヵ月の拘束時間は原則281時間以内ですが、労使協定を締結した場合は1年について6ヵ月まで、1ヵ月294時間まで延長できます。この場合、1年の拘束時間は原則の3,300時間ではなく3,400時間以内となります。また281時間を超える月が4ヵ月を超えて連続しないことも必要です。
問18
バス運転者を隔日勤務に就かせる場合の2暦日の拘束時間の原則は?
- A20時間以内
- B21時間以内正解
- C24時間以内
- D26時間以内
正解B
解説業務の必要上やむを得ない場合に限り、2暦日の拘束時間が21時間を超えず、かつ勤務終了後に継続20時間以上の休息期間を与える場合に隔日勤務が可能です。例外として、事業場内の仮眠施設等で夜間に4時間以上の仮眠を与える場合は、2週間について3回を限度に2暦日の拘束時間を24時間まで延長できます(この場合、2週間の総拘束時間は126時間以内)。
問19
複数選択
改善基準告示における貸切バス運転者の連続運転時間に関する記述として、正しいものを2つ選びなさい。
- A連続運転時間は4時間以内とする正解
- B運転の中断は1回連続10分以上で合計30分以上必要正解
- C連続運転時間は3時間以内とする
- D運転の中断は1回連続5分以上で合計20分以上で足りる
正解A・B
解説正解はAとB。改善基準告示では【A】連続運転時間4時間以内、【B】中断は1回連続10分以上で合計30分以上、と定められている。【誤りC】3時間ではなく4時間。【誤りD】5分ではなく10分以上、20分ではなく30分以上必要。
問20
複数選択
労働基準法における年次有給休暇の付与要件と日数として、正しいものを2つ選びなさい。
- A雇入れから6ヵ月継続勤務、全労働日の8割以上出勤で10日付与正解
- B6年6ヵ月以上の継続勤務で年間20日が上限正解
- C雇入れから3ヵ月で5日付与
- D全労働日の5割以上の出勤で付与
正解A・B
解説正解はAとB。【A】6ヵ月継続勤務+8割以上出勤で10日付与(正しい)。【B】6年6ヵ月以上で年間20日が上限(正しい)。【誤りC】3ヵ月では付与されない。【誤りD】8割以上の出勤が必要(5割では不足)。
問21
複数選択
改善基準告示における貸切バス運転者の拘束時間について正しいものを2つ選びなさい。
- A1日の拘束時間は原則13時間、最大15時間正解
- B1ヵ月の拘束時間は281時間以内正解
- C1日の拘束時間は最大20時間まで延長可能
- D年間の拘束時間に上限はない
正解A・B
解説正解はAとB。【A】1日拘束時間は原則13時間、最大15時間(14時間超は週3回まで)。【B】1ヵ月の拘束時間は281時間以内が原則。【誤りC】2人乗務・車内ベッドありで20時間まで可能な特例はあるが本問の一般則ではない。【誤りD】年間3,300時間以内の上限あり。
問22
複数選択
改善基準告示における運転時間の規定として正しいものを2つ選びなさい。
- A2日平均で1日9時間以内正解
- B4週平均で1週40時間以内正解
- C1日の運転時間は無制限
- D1週間の運転時間は60時間以内
正解A・B
解説正解はAとB。【A】2日平均1日9時間以内。【B】4週平均1週40時間以内(2024年4月改正)。【誤りC】上記の制限内で運転。【誤りD】制限は40時間(4週平均)で60時間ではない。
問23
複数選択
改善基準告示におけるバス運転者の休息期間について正しいものを2つ選びなさい。
- A継続11時間以上与えるよう努めることを基本とする正解
- B継続9時間を下回ってはならない正解
- C休息期間は拘束時間に含まれる
- D分割する場合は1回3時間以上・合計10時間以上必要である
正解A・B
解説正解はAとB。2024年4月改正により、勤務終了後の休息期間は継続11時間以上与えるよう努めることを基本とし、継続9時間を下回ってはならないとされました。【誤りC】休息期間は拘束時間の外側にあります。拘束時間に含まれるのは休憩時間(仮眠を含む)です。【誤りD】分割休息の特例は1回当たり継続4時間以上、合計11時間以上で、2分割までです。改正前の「8時間以上」「合計10時間」は現行では誤りなので、古い教材に注意してください。
問24
複数選択
労働基準法における割増賃金について正しいものを2つ選びなさい。
- A時間外労働は2割5分以上の割増賃金が必要である正解
- B休日労働は2割5分以上の割増賃金が必要である
- C深夜労働は2割5分以上の割増賃金が必要である正解
- D1ヵ月60時間を超える時間外労働は3割5分以上である
正解A・C
解説正解はAとC。【A】時間外労働は25%以上、【C】深夜労働(午後10時から午前5時)も25%以上の割増賃金が必要です。【誤りB】休日労働は35%以上で、時間外労働より高い率です。【誤りD】1ヵ月60時間を超える時間外労働は50%以上です。25%(時間外・深夜)、35%(休日)、50%(60時間超)の3つを区別して覚えてください。時間外かつ深夜の場合は合算して50%以上になります。
問25
複数選択
改善基準告示におけるバス運転者の運転時間について正しいものを2つ選びなさい。
- A2日を平均し1日当たり9時間以内である正解
- B4週を平均し1週当たり40時間以内である正解
- C労使協定により運転時間も延長できる
- D1日の運転時間は9時間を超えてはならない
正解A・B
解説正解はAとB。運転時間は2日を平均し1日9時間以内、4週を平均し1週40時間以内が基準です。【誤りC】労使協定により延長できるのは拘束時間であり、運転時間は延長できません。【誤りD】「2日平均」で判定するため、特定の1日が9時間を超えても直ちに違反にはなりません。前日との平均・翌日との平均の両方が9時間を超えたときに、その特定日が違反となります。片方だけならセーフです。
問26
穴埋め
次の文中、A・B・C・Dに入るべき語句を選びなさい。(改善基準告示:拘束時間と休息期間)
使用者は、バス運転者の1日についての拘束時間は【 A 】時間を超えないものとし、当該拘束時間を延長する場合であっても、1日についての拘束時間の限度は【 B 】時間とすること。
勤務終了後、継続【 C 】時間以上の休息期間を与えるよう努めることを基本とし、休息期間が継続【 D 】時間を下回らないものとすること。
A① 14 ② 13
B① 15 ② 16
C① 11 ② 10
D① 8 ② 9
正解A=②/B=①/C=①/D=②
解説A=②13、B=①15、C=①11、D=②9。2024年4月改正後の基準です。1日の拘束時間は原則13時間以内、延長する場合の限度は15時間(14時間を超える回数は1週間について3回までが目安)。休息期間は継続11時間以上を基本とし、継続9時間を下回ってはなりません。改正前の「最大16時間」「休息8時間以上」は現行では誤りなので、古い教材で覚えないよう注意してください。
問27
穴埋め
次の文中、A・B・C・Dに入るべき語句を選びなさい。(労働基準法:労働時間・休憩・割増賃金)
使用者は、労働者に、休憩時間を除き1週間について【 A 】時間を超えて、労働させてはならない。
使用者は、労働時間が6時間を超える場合においては少なくとも【 B 】分、8時間を超える場合においては少なくとも1時間の休憩時間を労働時間の【 C 】に与えなければならない。時間外労働に対する割増賃金は【 D 】以上の率で計算した割増賃金を支払わなければならない。
A① 40 ② 44
B① 30 ② 45
C① 途中 ② 前後
D① 3割5分 ② 2割5分
正解A=①/B=②/C=①/D=②
解説A=①40、B=②45、C=①途中、D=②2割5分。法定労働時間は1日8時間・1週40時間です。休憩は6時間超で45分以上、8時間超で1時間以上を労働時間の「途中」に与えます(前後ではありません)。割増賃金率は時間外25%以上、深夜25%以上、休日35%以上、1ヵ月60時間超の時間外は50%以上です。休日労働の35%と混同しないよう区別して覚えてください。
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