運行の安全確保 標準編

運行管理者(旅客)試験 練習問題24問/すべて解説つき
標準レベル
運行管理者(旅客)試験の運行の安全確保から、標準レベルの24問を掲載しています。 各問題には正解と詳しい解説を付けているので、答え合わせをしながら読み進められます。 法令改正にも随時対応しており、2024年4月の改善基準告示改正、2025年4月の継続検査に関する改正なども反映済みです。

問題をランダム出題で解きたい方は、学習アプリをご利用ください。間違えた問題だけをまとめて復習する機能もあります。

📖 運行の安全確保のポイント

点呼の種類と確認事項

点呼は業務前と業務後の少なくとも2回実施。業務前は日常点検の実施又はその確認・酒気帯びの有無・疾病・疲労・睡眠不足等のおそれを確認し、運行の安全に必要な指示を与えます。業務後は事業用自動車・道路・運行の状況について報告を求め、酒気帯びの有無を確認(交替した場合は通告についても報告を求める)。すべての点呼でアルコール検知器を使用します。対面が原則ですが、運行上やむを得ない場合は電話その他の方法で可能。旅客では、一般貸切事業者が夜間に長距離の運行を行うとき、業務の途中で少なくとも1回「業務途中点呼」を行います(貨物の中間点呼とは要件が異なります)。

運行記録計と業務記録

乗車定員11人以上の事業用旅客自動車には運行記録計(タコグラフ)の装着が義務。業務記録には業務の開始・終了の地点と日時、主な経過地点、登録番号等を記載します。

📑 このページの問題(24問)

問1

乗務後の点呼で確認すべき事項として正しくないものは?

  • A運行状況
  • B交替時の通告内容
  • C翌日の運行計画正解
  • D酒気帯びの有無
正解C
解説翌日の運行計画は業務後点呼の確認事項ではありません。業務後点呼では、当該業務に係る事業用自動車・道路・運行の状況について報告を求め、酒気帯びの有無を確認します。交替した場合は通告についても報告を求めます。日常点検や健康状態の確認は含まれません。
問2

旅客事業で業務途中点呼が必要となるのはどの場合か?

  • A業務前・業務後の点呼がいずれも対面でできない運行のとき
  • B一般貸切事業者が夜間において長距離の運行を行うとき正解
  • C2日以上にわたるすべての運行のとき
  • D運行管理者が必要と認めたとき
正解B
解説旅客では、一般貸切旅客自動車運送事業者が夜間において長距離の運行を行う場合に、業務の途中で少なくとも1回点呼を行います(運輸規則第24条第3項)。「業務前・業務後がいずれも対面不可のとき」は貨物の中間点呼の要件で、旅客とは要件が異なります。
問3

重大事故に該当しないものは?

  • A10人以上の負傷者
  • B転覆事故
  • C軽微な物損のみ正解
  • D危険物の飛散
正解C
解説軽微な物損事故は重大事故に含まれません。自動車事故報告規則の重大事故には、転覆・転落・火災、鉄道車両との衝突、死者又は重傷者を生じた事故、10人以上の負傷者を生じた事故、酒気帯び運転による事故などが含まれます。
問4

運行管理者の補助者の要件は?

  • A運転免許保有
  • B資格者証保有又は基礎講習修了正解
  • C5年以上の運転経験
  • D事業者が認めた者
正解B
解説補助者になれるのは、運行管理者資格者証を有する者、又は国土交通大臣が認定する基礎講習を修了した者です。補助者に点呼の一部を行わせる場合でも、運行管理者自らが総回数の3分の1以上を行わなければなりません。他の選択肢(運転免許保有/5年以上の運転経験/事業者が認めた者)はいずれも法令等の定めと異なります。
問5

補助者が行える点呼の割合の上限は?

  • A全部
  • B3分の2まで正解
  • C3分の1まで
  • Dできない
正解B
解説管理者自ら3分の1以上を行う必要があります。運行管理補助者には点呼の一部を行わせることができますが、運行管理者自らが行う点呼は総回数の3分の1以上でなければなりません。補助者になれるのは運行管理者資格者証を有する者又は基礎講習を修了した者です。他の選択肢(全部/3分の1まで/できない)はいずれも法令等の定めと異なります。
問6

疾病で安全運転ができない運転者への措置は?

  • A注意して乗務させる
  • B乗務させてはならない正解
  • C同乗者付きで乗務
  • D短距離のみ乗務
正解B
解説乗務させてはなりません。運転者が疾病・疲労・睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれがあるときは、その運転者を業務に従事させてはなりません(運輸規則第21条)。業務前点呼で確認すべき事項の一つです。誤答(注意して乗務させる/同乗者付きで乗務/短距離のみ乗務)は、安全確保より効率や自己判断を優先する内容であったり、法令上求められる措置を欠いていたりするため適切ではありません。安全確保が最優先という原則から判断します。
問7

異常気象時の運行管理者の判断は?

  • A乗客要望に従う
  • B安全に運行できないなら中止正解
  • C一律中止
  • D本社指示を待つ
正解B
解説安全な運行ができないと判断した場合は中止します。異常気象その他の理由により輸送の安全確保に支障が生じるおそれがあるときは、運行管理者が乗務員等に対して安全確保に必要な指示その他の措置を講じなければなりません。他の選択肢(乗客要望に従う/一律中止/本社指示を待つ)はいずれも法令等の定めと異なります。
問8

一般貸切旅客自動車運送事業者が運行指示書を作成しなければならないのはどの場合か?

  • A運行ごと(すべての運行)正解
  • B対面点呼ができない運行のみ
  • C高速道路を利用する運行のみ
  • D運行距離が100kmを超える運行のみ
正解A
解説一般貸切旅客自動車運送事業者は運行ごとに運行指示書を作成し、その写しを運転者等に携行させなければなりません(運輸規則第28条の2)。「対面点呼ができない場合に作成」は貨物の基準で、旅客とは異なります。
問9

アルコール検知器確認を怠った場合の処分は?

  • A口頭注意のみ
  • B警告後処分
  • C車両の使用停止処分正解
  • D処分なし
正解C
解説車両の使用停止処分等の対象です。アルコール検知器は営業所ごとに備え、常時有効に保持します。業務前・業務後・業務途中のすべての点呼で、目視等による確認とあわせて使用します。検知された場合は数値の如何を問わず業務に従事させられません。他の選択肢(口頭注意のみ/警告後処分/処分なし)はいずれも法令等の定めと異なります。
問10

安全教育として適切でないものは?

  • Aヒヤリ・ハット事例共有
  • B事故事例による指導
  • C速度超過の推奨正解
  • D健康管理教育
正解C
解説速度超過の推奨は不適切です。安全教育では、法令遵守、危険予知、事故事例の分析、健康管理などを扱います。速度超過や無理な運行を推奨することは、事業者の過労運転下命・容認の禁止にも反します。他の選択肢(ヒヤリ・ハット事例共有/事故事例による指導/健康管理教育)はいずれも法令等に定められた正しい内容です。「正しくないもの」を選ぶ設問なので、消去法で確実に絞り込んでください。
問11

運行記録計の記録の保存期間は?

  • A6ヵ月
  • B1年正解
  • C2年
  • D3年
正解B
解説運行記録計の記録は1年間保存します。運行記録計は瞬間速度・運行距離・運行時間を記録する装置で、記録は1年間保存します。一般貸切旅客では2024年4月以降の新規登録車から、2025年4月からは全車両でデジタル式の使用が義務づけられています。他の選択肢(6ヵ月/2年/3年)は法令が定める数値と異なります。近い数字を並べて迷わせるのが典型的な出題形式です。
問12

業務記録の保存期間は?

  • A6ヵ月
  • B1年正解
  • C2年
  • D3年
正解B
解説業務記録は1年間保存します。ただし一般貸切旅客自動車運送事業者は2024年4月から3年間の保存が必要です。他の選択肢(6ヵ月/2年/3年)は法令が定める数値と異なります。近い数字を並べて迷わせるのが典型的な出題形式です。
問13

運転者の健康状態を把握するために運行管理者が行うべきことは?

  • A特に何もしない
  • B点呼時に顔色・声・態度を観察し確認する正解
  • C年1回の面談のみ
  • D医師に毎日診察させる
正解B
解説毎回の点呼で顔色、声の調子、態度等を観察します。運行管理者の業務は運輸規則第48条に定められています。点呼の実施、乗務割の作成、運転者への指導監督、運行指示書の作成、乗務員等台帳の管理、異常気象時の措置などが含まれます。一方、運行管理規程の制定や補助者の選任、アルコール検知器の備え置きは事業者の業務です。誤答(特に何もしない/年1回の面談のみ/医師に毎日診察させる)は、安全確保より効率や自己判断を優先する内容であったり、法令上求められる措置を欠いていたりするため適切ではありません。安全確保が最優先という原則から判断します。
問14

運行管理者が運転者に対して行う指導の記録の保存期間は?

  • A6ヵ月
  • B1年
  • C3年正解
  • D5年
正解C
解説指導の記録は3年間保存します。運転者に対する指導及び監督の記録は営業所において3年間保存します。点呼記録や業務記録の1年間と混同しないよう注意してください。他の選択肢(6ヵ月/1年/5年)は法令が定める数値と異なります。近い数字を並べて迷わせるのが典型的な出題形式です。
問15

非常信号用具として備え付けなければならないものは?

  • A懐中電灯
  • B赤色の灯火又は発炎筒正解
  • Cロープ
  • Dスコップ
正解B
解説赤色の灯火又は発炎筒を備え付けなければなりません。非常信号用具は、夜間200mの距離から確認できる赤色の灯光を発するものを備え付けます。発炎筒がこれに該当します。停止表示器材も同じく200mの距離から確認できることが必要です。他の選択肢(懐中電灯/ロープ/スコップ)はいずれも法令等の定めと異なります。
問16

業務途中点呼が必要となる「夜間において長距離の運行」の判定基準は?

  • A実車距離が100kmを超え、実車運行の開始又は終了の時刻が午前2時〜4時にある又はその時刻をまたぐ運行正解
  • B回送を含む走行距離が200kmを超え、かつ午前0時をまたぐ運行
  • C午後10時から午前5時までの時間帯を含むすべての運行
  • D高速道路を3時間以上連続して走行する運行
正解A
解説運行指示書上、実車運行する区間の距離が100kmを超え、かつ実車運行を開始する時刻又は終了する時刻が午前2時から午前4時の間にある運行、又はその時刻をまたぐ運行が対象です。回送運行は実車運行に含みません。交替運転者が添乗している場合は、その運転者も対象になります。誤答(回送を含む走行距離が200kmを超え、かつ午前0時をまたぐ運行/午後10時から午前5時までの時間帯を含むすべての運行)は、他の者の業務であったり法令上の位置づけが異なるものです。運行管理者・整備管理者・事業者・運転者の役割分担を整理しておきましょう。
問17 複数選択

アルコール検知器による酒気帯び確認に関する記述として、正しいものを2つ選びなさい。

  • A事業者は営業所ごとに常時有効に保持できる検知器を備える義務がある正解
  • Bアルコール濃度が呼気1リットル当たり0.15mg未満であれば乗務させてよい
  • C対面・電話・IT点呼すべてで使用が必要正解
  • D運転者本人の自己申告があれば検知器を省略できる
正解A・C
解説正解はAとC。【A】営業所ごとの備付け義務(運輸規則)は正しい。【C】すべての点呼方式で検知器使用必須は正しい。【誤りB】基準値以下でも検知すれば原則乗務不可(再検査含めて慎重に判断)。【誤りD】自己申告では不十分、検知器による客観的確認が義務。
問18 複数選択

運行管理者の補助者の業務について、補助者が実施できる事項として正しいものを2つ選びなさい。

  • A運行管理者から指示された範囲での点呼の実施正解
  • B運行管理者の解任
  • C運行記録計の記録の管理正解
  • D運行管理規程の制定
正解A・C
解説正解はAとC。【A】補助者は点呼の一部を実施可能(運行管理者が3分の1以上実施が必要)。【C】運行記録計の管理は補助者の業務範囲内。【誤りB】運行管理者の選任・解任は『事業者』の権限。【誤りD】運行管理規程の制定は『事業者』の責務。
問19 複数選択

点呼の方法として認められているものを2つ選びなさい。

  • A対面点呼(原則)正解
  • B電話点呼(運行上やむを得ない場合)正解
  • Cメールでの確認のみ
  • D運転者同士による相互点呼
正解A・B
解説正解はAとB。【A】対面点呼が原則。【B】電話点呼は運行上やむを得ない場合(車庫から離れた場所での乗務開始等)に認められる。【誤りC】メールのみは不可、双方向のリアルタイム確認が必要。【誤りD】運転者同士の相互点呼は認められず、運行管理者(又は補助者)が実施。
問20 複数選択

事業者の輸送の安全に関する取組みとして正しいものを2つ選びなさい。

  • A輸送の安全に関する基本方針の策定・公表正解
  • B運転者への適性診断の受診正解
  • C運転者の自宅住所の従業員への開示
  • D事故発生時の被害者情報の積極的な公表
正解A・B
解説正解はAとB。【A】輸送安全基本方針の策定・公表は事業者の義務。【B】適性診断の受診は運転者の運転特性把握のため必要。【誤りC】個人情報保護の観点から自宅住所の開示は不適切。【誤りD】被害者の個人情報は保護されるべきで積極的公表は不適切。
問21 複数選択

業務前点呼において確認しなければならない事項として正しいものを2つ選びなさい。

  • A日常点検の実施又はその確認正解
  • B疾病・疲労・睡眠不足等により安全な運転ができないおそれの有無正解
  • C当該業務に係る事業用自動車、道路及び運行の状況
  • D交替した運転者等に対して行った通告
正解A・B
解説正解はAとB。業務前点呼では、①日常点検の実施又はその確認、②酒気帯びの有無、③疾病・疲労・睡眠不足その他の理由により安全な運転をすることができないおそれの有無を確認し、運行の安全確保に必要な指示を与えます(運輸規則第24条第1項)。【誤りC・D】事業用自動車・道路・運行の状況の報告と、交替時の通告についての報告は、いずれも業務後点呼の内容です。「前はフルセット、後は報告+酒気帯びだけ」と整理してください。
問22 複数選択

記録の保存期間について正しいものを2つ選びなさい。

  • A運転者等に対する指導及び監督の記録は3年間正解
  • B運行記録計の記録は3年間
  • C乗務員等台帳は運転者でなくなった日から3年間正解
  • D点呼の記録は原則3年間
正解A・C
解説正解はAとC。【A】指導及び監督の記録は営業所において3年間保存します。【C】乗務員等台帳は運転者でなくなった日から3年間保存します。【誤りB】運行記録計の記録は1年間です。【誤りD】点呼の記録は原則1年間で、一般貸切旅客のみ2024年4月から3年間に延長されました。「基本は1年、指導・台帳・事故の記録は3年、一般貸切は1年のものが3年に延びる」と整理してください。
問23 複数選択

運行管理者と運行管理補助者の関係について正しいものを2つ選びなさい。

  • A補助者は運行管理者資格者証保有者又は基礎講習修了者から選任する正解
  • B運行管理者自らが行う点呼は総回数の3分の1以上でなければならない正解
  • C補助者に点呼の全部を行わせることができる
  • D補助者は異常を認めた場合も自らの判断で対応する
正解A・B
解説正解はAとB。【A】補助者になれるのは運行管理者資格者証を有する者、又は国土交通大臣が認定する基礎講習を修了した者です。【B】補助者に点呼の一部を行わせる場合でも、運行管理者自らが行う点呼は総回数の3分の1以上必要です。【誤りC】3分の1以上は運行管理者が行う必要があるため、全部を任せることはできません(補助者は最大3分の2まで)。【誤りD】補助者が点呼で異常を認めたときは、運行管理者に報告して指示を受ける体制にしておく必要があります。
問24 穴埋め

次の文中、A・B・Cに入るべき語句を選びなさい。(運輸規則:記録の保存)

事業者は、点呼を行い、報告を求め、確認を行い、及び指示をしたときは、運転者等ごとに点呼を行った旨等を記録し、かつ、その記録を【 A 】保存しなければならない。

事業者は、運転者等に対する指導及び監督の実施状況を記録し、その記録を営業所において【 B 】保存しなければならない。乗務員等台帳は、当該運転者等が運転者等でなくなった場合には、その日から【 C 】保存しなければならない。
A① 1年間 ② 3年間
B① 1年間 ② 3年間
C① 3年間 ② 1年間
正解A=①/B=②/C=①
解説A=①1年間、B=②3年間、C=①3年間。点呼の記録は原則1年間、指導及び監督の記録は3年間、乗務員等台帳は運転者でなくなった日から3年間です。「基本は1年、指導・台帳・事故の記録は3年」と整理してください。なお一般貸切旅客自動車運送事業者は2024年4月から、点呼記録・業務記録・運行指示書・運送引受書が3年間に延長され、点呼の録音・録画とアルコール検査時の写真は90日間の保存が必要です。

🎯 ランダム出題で実力を試す

学習アプリなら、このページの問題をランダム順・選択肢シャッフルで出題します。
間違えた問題は自動で記録され、まとめて復習できます。完全無料・登録不要。

→ 学習アプリを開く 勉強法を読む